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一般社団法人グローバル人事塾 松田 知樹 理事

白秋世代(シニア世代)の活用・キャリア支援に取り組んでいる松田理事との対談

一般社団法人グローバル人事塾
松田 知樹 理事

プロフィール

プロフィール
1976年兵庫県芦屋市生まれ。広告代理店を経て、2006年にエレクトロニクス関連企業であるシーエスアイジャパン株式会社(現 CSi Global Alliance 株式会社)に入社、取締役 COO、及びグループ会社であるQuadcept株式会社のCOOに就任。開発チームのマネジメントに加え、新規事業創出、海外事業展開、マーケティングを担当。2022年3月、独立してティモシーズ株式会社を設立。経営経験や海外事業経験を活かし、事業開発コンサルタント、経営コンサルタントとして、現在、複数社の顧問、社外取締役、アドバイザーを務めている。また、2016 年に理事として就任した一般社団法人グローバル人事塾は、人事勉強会としては国内最大級の規模に成長している。

白秋世代活用の取り組み

人生を「青春(0~25歳)」「朱夏(25~50歳)」「白秋( 50 ~ 75歳)」「玄冬(75~100歳)」の4つに分ける中国の古い考え方があるのですが、私が理事を務めている一般社団法人グローバル人事塾では、現在「白秋世代と呼ばれるシニア世代の人達をどう活用していくのか」をテーマに、彼らの人材活用・キャリア支援のお手伝いをしています。

企業はこれまで20代・30代の採用やキャリア支援にはお金や時間を費やして熱心に行う一方、全人口の中で約4割を占める白秋世代のキャリア形成については、積極的に関わろうとする動きがほぼありませんでした。彼らはこれまで会社の指示に忠実に従って仕事をしてきた人達で、「自分のキャリア形成は自己責任でやってください」と急に言われても、それまで自身のキャリアについて考えたり行動してこなかったので困ってしまう。

そのため、モチベーションが高い人は自分自身で積極的に行動する一方、それ以外の約8割の多くの人は主体性が無く受け身で、会社や組織にぶら下がるしかない状態になってしまっています。例えば出世コースから外れているけど、活用されていない優秀な人材をうまく再活用して、先日行われた野球の現役ドラフトみたいに組織を越えて、その方が欲しい会社とうまくマッチングできれば良いなと思っています。

そして白秋世代の人達に企業が向き合い活用させていく。彼らは人口の約4割を占めているのだから、大きい話をすると「日本の元気に繋がる・活力になる」という取り組みのお手伝いをさせていただいています。

元々この活動は神戸を地盤とする企業や地元の商工会議所がコンソーシアムとして集まって、それぞれ2名ずつ社員を派遣して月1回ぐらいのペースで勉強会を行ってきました。それを将来的には社団法人化して第三者性や公益性を持たせ、専門分野の先生にもご協力いただいて学術的な根拠も押さえつつ、研究開発のオープンイノベーションみたいな場として活用する。そしてその成果を各企業に持ち帰って実践してもらう、この両輪でやっていこうと考えています。結局、社員が元気になれば企業も元気になる。今後は関西に限らず、活動範囲を全国に広げていきたいと考えています。

白秋世代活用の問題点と課題

これまで企業は白秋世代の活用に関しては、どちらかというと「見て見ぬフリ」をしてきました。パンドラの箱みたいな感じで「開けたいけど開けられない」、向き合えない感じになってしまっている。その一方で企業の人事が、白秋世代のキャリア形成にどこまで関与するのかも難しい話で、どちらかというと個人の裁量に任せているところもある。

責任の所在地をハッキリさせる訳ではないし、彼らのキャリア形成は各個人の問題でもあるけど、この受け身の社員を育ててきたのは企業の責任でもあるので、「企業はちゃんとそこに向き合わないといけないですよね」という話を今後していきたいと思っています。

適性心理分析テスト PLUS® 」 とキャリア形成

通常は上長が自分のチームのメンバーをなんとなく客観的に見て、「この子はこういう子だから」とか「この社員はこういうのが向いている」とか判断しているけど、自身の適性を知らない人が多い。だからこそ、この「適性心理分析テスト PLUS® 」の様なツールを使って、自分で自分のことや適性を知ることはすごく大事だし、客観性を持たせるという意味で、こういう分析テストはすごく良いと思うんですよね。

また個人としてもその会社の中でしか通用しないスキルだと、結局他所に行っても何もできないので、プロティアン・キャリアの様な労働者自身が自身の自己実現や幸福追求のために、環境の変化に応じて柔軟に自分を変化させながら成長していくとか、業界や部署、職種を問わず汎用的に活用できる、どこでも通用するスキルを個人として磨いていかないといけない。企業側も個人側もそれぞれの意識を変えていかないといけない。こういった分析ツールを使えば成績とか結果とか明確に出るので、うまく活用すると良いのではないでしょうか。

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